年下騎士
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放課後



「…おい。聞いたか?
栗林に好きなやつ出来たらしいぜ…」


「マジで?
俺さ、アイツに酷いフラれ方されたんだけど。
マジでなんかあんときは本気だったからさ…」


「俺もフラれたし。
なぁ…あいつムカつかね?」


「………ちょっとお灸そえとく?」



――――――――――――――

ガタン


私は席を立って、準備する。


「じゃあ、香。行ってくるね」


「うん。行ってらっしゃい。」




私は教室を出て、一階にある海斗君のクラスへ向かった。

階段をかけ降りてた私は、誰かに呼び止められた。


「なに?急いでるんだけど……――――!」

ガシッ


なに

なに

なに?


なんなのよ!!!!


誰か分からない男の子にいきなり手を捕まれて、一階の空き教室に入れられた私。


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