年下騎士
目を丸くしている姉貴。

嘘だろ? だって来てないんだぜ?


「なんでって…結局千夏姉は俺を弟としてしか見れなかったってことで…
「そんなわけない!!千夏は…千夏は…ちゃんとあんたを一人の男の子として見るって言ってた!」


凄い嬉しかった…でも、だったらなんで来ないんだ???


二人で疑問に思って考えていたら、誰かの叫び声が聞こえた。


「海斗…今の聞こえた?」

「千夏姉!!!!」



弾けるように俺達は声がする方へ向かった。

どこだ…どこだ!!
千夏姉!!!


探しまわると、

「いやだ!!!
海斗君!海斗君!海斗君!海斗君!…」


確かに俺を呼ぶ声がする…それは、今は使われてない空き教室からだった。


「海斗!!」
「分かってる!」



姉貴に急かされてドアを開けようとした。


ガッ…


「くそ!鍵がかかってる!」
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