年下騎士
「どうしよう海斗!
千夏…千夏…」


パニックになってオロオロしてる姉貴を置いて、俺はドアから離れた。


「海斗…どうしたのよ」


そして、俺はドアに向かって走った。


バンッ!!!


少し古びた白いドアは俺の体当たりで見事に倒れた。


暗い教室の奥で見えたものは………




5人の上級生らしき男子たちと、




ボロボロに服を脱がされて、手はロープに縛られている…

泣いてる千夏姉だった。


「千夏姉!!!!」
「!!!千夏!」


俺と姉貴がその壊れそうに小さい千夏姉に叫ぶと、
目が虚ろな千夏姉がこっちを向いた。



「おい………こいつ…住吉海斗じゃねぇか」
「マジかよ!」

「こいつに関わったらヤバイって!」

「チッ!逃げるぞ!」

口々に男たちは呟き…逃げた。
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