年下騎士
香も黒のクッションに座った。


「さぁ、何から聞きたい?」

「何からって…」



そんなに選択肢があったっけ?

疑問符が私の頭上に飛んでいたら、香は



「ぷっ………いやだ、千夏
最初は私と有先輩の出来事を聞きにきたんじゃない」



あっ!!!


「忘れてたー!」



やれやれと、香がため息をついた。


「これだから、天然姫は…」

「天然姫って…私、天然じゃないし」

「もぅ、だから海斗が無言になったわけだ」

そうだった。海斗君がなんで無言になっちゃったのかも聞きたい。

「どっちにしよー…」

どっちも聞きたいし…

「クスッ…どっちかしか話さないなんて言ってないでしょ?」

「良かったー究極の選択だったもん」

「究極の選択って……」


またまたため息をつかれた!むー…


「じゃあ、先に有先輩との出来事を話してもらおうかー」

「はいはい」


ちょっと偉そうにした私。だってそうしないと負けそうだったんだもん!何にかは分かんないけど!
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