年下騎士
それまで含み笑いをしていた香は、なにかを決意したように顔をあげ、少し顔を赤くした。


「……………たの」


香は、か細い声で何か言った


「え?聞こえないー」
わざとらしく耳に手を添えて香に近寄った。
「だーかーらー………………したの!」

「は?」



顔を林檎ちゃんにした香は、観念したように少し口調を強くした。
香の口は、確かに


【キ・ス】


そう動いた。


でも、キスって…


「はぁっ?!キスー????!」

「ちょっ!声大きいって!」


慌てる香。でも、でも、香は有先輩と付き合って一年は経ってるはず。


「いやいやいや!香!キスなんて普通すぎなんだけど!!」



今まで何回もしてるはずでしょ!
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