年下騎士
「!!!
もー……海斗は…そういうことは…ぃたっ」
「…千夏?大丈夫?!」


勢い良く起き上がった私は、腰に重い激痛が走って顔をしかめた。
それまで笑っていた海斗はいきなり真剣な顔をして、私の顔を除き込んだ。



「どこか痛い?」

「ん…ちょっと腰が…でも、大丈夫。ごめんね、心配かけて…」



先ほどの行為のせいだというのは分かるけど、
海斗に心配はかけたくない。


本当は結構辛い。


これ以上悟られないように
とりあえず、服を着てベッドから降りようとした。


「ほら、大丈夫………」

クラッ


ちょっとよろめいて、倒れそうになった。

ヤバいと思った瞬間、なにか暖かいものが私を支えた。


「大丈夫じゃないだろ?」


海斗が抱き寄せてくれた。

「無理しないで?なんでも俺に言えよ…」

「うん…ごめんね」

「無理させた俺も悪かった。
とりあえず、もう少し横になってた方が良い。」
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