年下騎士
オカシイ所……

オカシイ所……

オカシイ所……………………


「あ!!」



私が声をあげると、お姉ちゃんは頷いた。


「鞄!!」

「ご名答♪」



今、お姉ちゃんが持っている鞄はクリーム色のショルダーバッグ。

でも、いつも会社に持っていくのは黒のバッグ。



「つまりは、私は会社に行くと嘘をついて、二人に時間をあげたってことさ♪」


「早苗さん、なんでそんな事を……」

「そうだよっ!お姉ちゃんが外に行かなきゃ……私は……!」



なんで余計な事を…!
変な気遣いなんていらないのにぃ!



「え―――??
だってほら、さっさとやってくんなきゃさ、やらないで長い間交際を続けていたら、やるタイミングを失うと思ってぇ?」


おどけたように喋ったお姉ちゃん。
海斗は曖昧な顔をして私をみた。


「海斗、どうしたの?」
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