年下騎士
一気に喋って息があがった…


「「千夏……!!」」


くっ苦しい……!


両側から強く抱き締められていた。


流石に痛いよ!!!



「ギッ……ギブ!」


私は天を仰いで声を絞り出した。

無我夢中で抱き締めていた二人は、私の声に我にかえったようで、

「あ、ごめん」
「ついつい…」


「ケホッ…………きつく抱き締めすぎだよっ!」



私は二人に怒ってみたけど、そんな努力もむなしく、二人はお茶らけて手をヒラヒラさせていた。


………なんか、この二人似てない?



「まぁ、千夏が素敵な騎士様との熱ぅい一夜を嫌がるわけは無いし?」


「…一夜は過ごしてないですよ、早苗さん。」

「ツッコムところそこ?!」



ニヤニヤしたお姉ちゃんの発言に、海斗は苦笑しながら答えていた。
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