お隣さんのSweetな王子はBlackな王子

まぁ返事なんて出来るわけもなく、そっと…寝かせられ、布団をかけられ…

横に胡座(アグラ)をかいて、肩肘をつきつつ、なにやらブッスーとした顔をしてこっちをみている。

気まずいったらありゃしない。

「…なんですか?」

寝転がったら少し気分もラクになり声もさっきよりハッキリと喋れた。

王子はまだ喋らない。

「…あの~」

あ…そっぽ向きやがった!!
なんなんだよ、あなた様は…。

「…か…いい」


ん?何やらボソッと何か仰ったような…。
何か言うならこっち向いて喋って欲しいんですが…。

私の心を読んだらしく、さっきのブッスーとした顔でこっちを向いてからまたボソッと…

「…わいい」

「?」
上手く聞き取れません。

そこで王子は深~いため息をした後、

「だからさ…」

だから…何?

あっ、またそっぽ向くし!!

「…………。」

まだ何も言わない。

「言うなら…チャチャっと言っちゃって下さい。」
我慢しきれなくなり、半分呆れながら、半分急かすように言ってみる。

「…可愛いって…言ってんの。」


「・・・・・・はい?」

言った瞬間、そっぽ向くんすか!?

わぁ~っ、そっぽ向いてますけど王子の耳が赤いから…なんか…もう、

こっちまで恥ずかしい!!!
…寝ている女の子になんつうことを言うんすか。

そして深呼吸…らしきことをしてから顔をこっちに向き直す王子。



なんか…ちょっぴりニヤニヤ…してませんか?

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