お隣さんのSweetな王子はBlackな王子
ひとりでできるもん♪
階段を降りる音がする。
冷蔵庫の中とか…見るのかな?
って、そう言えば…
あ、階段を上る音がする…。
「おい、お前」
一生懸命、王子の顔をみるために横を向く。
王子は階段と部屋の間に立って…
あきれたような、キレているような、複雑な顔をしている。
「…それでも女か!?」
「ごめんなさい。引っ越したばっかで…」
そう、私は引っ越したばかりなのです。
だから…
「冷蔵庫の中、からっぽじゃねぇかっ!!」
えぇ、からっぽなのです。
正確には…
まだ開けてもいない牛乳と、卵と、なぜか豆腐が入っている…はず。
あ、それとお米と海苔を昨日…戸棚にしまったような…?
調味料…どこに入れたっけ?
どっかで見たんだけどな~(-.-;)
「…ごめんなさい。さっき…思い出しました。」
はぁ~~~~~~ぁ。
とても長~いため息。
「…わかった。ちょっと…出てくる。だから、待ってろ。」
と、行った瞬間…走り去っていく…。
す、すみません…。
というか、なんか、
淋しい。
あ、あれデスか?
捨てられた子犬の気分、みたいな?
って、なぜペット!?
いつからペット!?
わけわからん!!
つかありえないって!!!
いや…でも…はやく戻ってこないかな?