お隣さんのSweetな王子はBlackな王子
「俺の言った言葉の意味…わかったか?」
「…。」
素直にYESというのが癪(しゃく)に障る(さわる)。
「…おい。」
「…。」
目をそらす私。
「あのさぁ、返事ぐらい人としてやれよ」
「だってさ…」
ちょっと悔しいじゃん。
何も出来ない人間、いや…
何も出来ない女として印象ついた訳だよ!?
別に良い印象であってほしいとか…そんなことは思わないけど、
それなりになんかさぁ~…。
「あ、そうゆうこと?」
ん…、どういうこと?
なにか思いついたらしい顔をして…
なにやらニヤニヤ。
そして…
「俺にしかられたい、とか?」
「は…?」
一瞬の思考停止。
「だからさぁ…、ちょっと甘えた…」
「んなわけないじゃんっ!!」
最後まで言わせたくないがために、
かぶせ気味に答えた私を、
それでもニヤニヤしてみている王子。
「だから、別に、そういうことじゃな…」
「普通にお前が悪いってお前自身で気づいたんだから謝ればすむ話だろ。」
なくて…まで言えなかった。
「だって、それがなんか…」
「癪に障る、とか思ったんならそれはいわゆる、ツンデレと俺は解釈しても構わないんだよな?」
言おうと思ったことを先に言われ…
かるくオタク系な、理不尽な解釈の仕方に変わった。
「そんな解釈あり…」
「俺にはそんな風にしか解釈できないな。」
ありえない、って言えなかった。
「ん゙~…」
「そんな睨んだところで、猫がいじけてるようにしか見えないんだよね。」
…なんか、よくわかんないけど。
丸め込まれたあげく、王子の良いように全てがセットされたように思えた…。