お隣さんのSweetな王子はBlackな王子
静かに二階へ上がる。
藍の部屋の襖(ふすま)を少しだけ開き、ちゃんと寝ているのかを確認。
寝息が聞こえる。
よしよし。
そ~と、藍の隣へ行き…
そ~と、藍の隣へ座る。
体ごと向こうを向いていて、この位置からだとうまく藍の顔が見えない。
「…。」
いじらしい、とはこのことだ。
だから、つい、こう…
手を藍の顔が向いている方に置いて、
のぞき込もうとした。
そのとたん。
藍の目が覚めた。
そりゃ、もう、パチッ…と。
「「…ん?………///っ。」」
かぶった。
照れるとこまで綺麗に、全てのタイミングかぶった。
「なっ、何してるんですか!?」
やべぇな。
驚きすぎて体は動かせずに強張って、声だけキョドる。
「お前、意味わかんないくらい可愛いな。」
「はいっ!?」
俺はため息が出るくらい、藍が好きな訳で…
一方、藍の方は起きた瞬間この体勢だし、
いきなり可愛いとか言われたら…
そりゃ顔も真っ赤になるだろうな。
そして…どうしようもない俺としては…
可愛がりたくて、可愛がりたくて…
ちょっとだけ、
イジメたくて…。