最高級の召使
「また来るよ。」


父がじぃを抱きしめた。


「はい、また来てください。」

じぃは嬉しそうだった。
私よりも父のほうが
思い出が濃いのかもしれない。

父は目頭をおさえた。


母が静かにハンカチで父の涙を
優しく抑えて
見つめあい微笑み合った。



父と母はどうやって結婚したんだろう。


子供の目からみて
二人はいつも仲が良かった。


倉之助が

結婚してからでも恋はできる


と言っていた。


それが両親なら
こんな夫婦は悪くない・・・



私は
隣にいるのが倉之助だと
想像した・・・・・


それだけで幸せな気分になる。
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