最高級の召使
フロントガラスに
叩きつけるように激しく雪が舞う。



私は倉之助の肩に
頭を乗せた。



「ごめんなさい。
大人になれないから・・・」


「よかった。
本当に心配したんですよ。」


倉之助の口調はいつもの口調に戻っていた。


私は寂しい感じがした。
さっきまで倉之助は
本当の倉之助だったような気がして



「やだ・・・
また戻ってる・・・」



「え?」


「召使に・・・・」



「私もこう見えて必死なんですよ。」

笑った。



「嫌い…
大人の倉之助……」



「私は大人です。そしてあなたの召使です。
あなたにとって何が一番いいのか
それを考えるのは私の役目です。」



「じゃあ決まってる。
私は倉之助が全部欲しいの。
家なんていらない。
どうでもいいもん。」



「そこが私とあなたの温度差です……
そこを越えることは
やっぱりどう考えてもできない。」



「倉之助は私を愛してる?」
核心に触れる私
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