最高級の召使
甘いキスの音が
広い部屋に響いた。


「楓…俺はずるいだろ?」


「ずるい…ずるいよ…」


「だから言っただろ?
ずるい大人だって……
楓が、純粋なら純粋なだけ
俺の汚さが目立っちゃうんだよ。」


「あの人は?」


「ローサ・・・・」



また私の頬にキスをした。



「ごまかさないで…」


「だからずるいんだって言ってるだろ?」



甘いキスの嵐……



「ローサとキスしてた。」


「ん?」


「ローサのキスと
私のキスとどっちが本物?」



次は唇を優しく開かせて
舌が絡み合う。



「ね・・・?ん・・・・・
ずるいから・・・・・・」



息苦しくなって
唇を離して言葉をつづけようとすると
倉之助は執拗なキスを
するから・・・
それが嬉しくて……
最後は何も言えなくなって


「愛してる・・・」の言葉に変わっていく。


ずるい・・・
ずるいんだ・・・・・から・・・・



私も倉之助の両頬を抑えて
お互いの体温を
唇で感じ合う・・・・・・・
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