最高級の召使
両親が戻ってきた。



進路のことでも話にきたんだろう。



「楓、来年どうするんだ?」


「ごめんなさい、まだ、何も見つからないし。」


「そうか・・・・
まぁ、花嫁修業っていうこともあるし
おまえは有栖川の家を絶やさぬように
婿をとらなければならないからな。」



不幸だな・・・


「いえ・・・大学に進みます。」

そんなに早く
不幸な結婚したくない。



「それから・・・・」





父が倉之助を呼んだ。




「楓・・・・
倉之助がここを離れることになった。」


信じられない一言が
私を襲った。



離れるって・・・・・・・
目の前が真っ暗になった。
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