最高級の召使
「今夜は、あなたが眠るまで
ここにいます。」


ヒック・・・・
ヒック・・・・


泣きじゃくる私


「寝ないもん…絶対」


「楓さまは泣くとすぐ寝てしまうと
祖父が言ってました。
このまえもあっという間でした。」



「あの…夜…?」


「窓のカギを閉め忘れて
一度確認に云ったら
もう眠ってました。」



「楓って呼んで」



倉之助は静かに首を振った。



「私は召使ですから。」



残酷な逃げ口実・・・・・

倉之助はつらそうに唇をかみしめた。
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