最高級の召使
「召使ってさ
主人が快適なようにするんでしょ?
根本的な仕事の基本がわかってないじゃん。」



私は腹が立って
席を勢いよく立ちあがった。


「もっと勉強したら?
あんたはダメだわ。
おとうさまに連絡するから。」



「私は楓さまが快適に暮らせるように
手を貸す仕事ですから。
好き嫌い、食べず嫌いは
あなたの体のためになりません。
ということは
人生にとってマイナスです。」



「そんなことどーでもいいし。」



「あなたのために
時間をさいて作った料理です。
これを食べないということは
すべてを無駄にするということです。」


私は他人から
こんな風に意見されるのは
初めてだった。


「じゃあ、あんたが食べなよ!!」


レタスをわしづかみにして
倉之助に投げつけた。
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