最高級の召使
「今は少しおちついたようだが
あの金髪にされた時には
どうしようかと思ったな。
有栖川家の令嬢が
あんな格好でうろつくなんて
恥ずかしくて
仕方なかったからな。」


「パパ・・・」


母が止めた。



「好きでこんな家に生まれてきたんじゃないわ。
好きな男と結婚もできないなんて
人生なんて真っ暗よ!!
愛してない男とセックスして
その男の分身を腹に宿して
痛い思いして産んで
嫌いな男によく似た子供を育てる
こんな不幸な物語なんか
そこそこないから!!」



「何!?」

父の顔つきが変わった。


「私は価値ないよ。
処女じゃないし、いいとこの家には
高くは売れないから
覚えておいて!!」


パチーン!!
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