最高級の召使
じぃのお墓は大きい墓だった。

小田島の家が先祖代々
ここに眠る。


倉之助もいつかここに
入るのかな・・・・


誰も来た様子はなかった。
わかってたけど
やっぱり空しくなった。



お花はきっと氷つくだろう・・・・
真っ白なバラの花束を
墓の前に供えた。



「じぃ…ひさしぶり……
もう私が楓だとわかってるよね。
もうすぐね、私結婚させられるの。
好きでもないおじさんと……
あの人の子供を産むなんて……
耐えられないわ……
でもそれが運命なんだって。
私の未来には希望なんてない・・・
あるのは長いトンネルだけ・・・・
どこかに隠れる勇気もない・・・・
じぃ・・・
そっちに行ってもいい?
行ったら私を見つけてくれるかな……」


涙が溢れてしばらく思いっきり泣いた。


一瞬雪を踏む音が聞こえて
私は振り向いた。
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