最高級の召使
「あはは・・・
有栖川家の気高さか?
いいや…今にあなたの父親のように
機嫌とりに必死になる。
金や権力にはかなわないんだよ。
楓・・・・。」



強い力でさらに
両手をねじあげる。


「警察に言うから。」



「警察?どうして?
私はあなたを愛してしまった。
ふつうのことです。」




不意を突かれた。




私は唇を奪われた。
激しく顔を動かすが
井上は楽しむように私の唇を
追いかけてくる。



怖い・・・・・
この人・・・・・




有栖川という名家が
重荷だった。
蜘蛛の糸が頑丈にはられた。
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