最高級の召使
大きな歓声と拍手が
眩しくて視界がまったく見えない
空間を私は
井上に引っ張られて
歩いて行く。



「ね…何?」



参列者の拍手が
なぜ鳴ってるのかがわからない。



やっと視界が開けた時
私はステージに立っていた。




意味がわからず
パニックになった・・・・・




「みなさん、本日は私の
誕生会に来ていただいてお祝いして
いただきまして本当にありがとう
ございました。
今回は、私の婚約式も兼ねておりまして
こうして自慢の婚約者を
皆様の前で紹介することができ
本当に幸せな男です。
このたび名家有栖川家のご令嬢との
婚約にあたりまして
身に余る光栄に胸が躍っています。
婚約者の有栖川 楓 です。
これからよろしくお願い申し上げます。」



拍手と喝采に包まれた。


「ね、あんた何ほざいてんの?」
私の声は歓声に
かけ消される。
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