最高級の召使
次の朝


私は自然に目がさめて
ジャージに着替えて
倉之助の姿を捜していた。


「おはようございます。」

倉之助は屋敷の玄関の前に
ジャージ姿で立っていた。


「おはよ・・・
どうして起こしてくれなかった?」


「申し訳ありません」
倉之助が笑った。



「いつも走るの?」


「ええ。私は・・・・
楓さまは、週末だけでも
一緒に走りますか?」



「気が向いたときだけ。」


素直じゃない私は
うん とは言えない。


「じゃあ、今朝は気が向いたんですね?」



私はそっぽを向いた。



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