パールブルー
「何だこれは?」


張り詰めた空気に似つかない、だるそうな声で、青色に輝く部屋の真珠が埋め込まれた豪華な椅子に座る男が言った。



「石占いでございます」


その男に仕えているであろう、これまた豪華な装飾を施されている箱を持った端整な顔立ちした男。



数分待ったものの目の前の主は引く気配が無い。



「お引きください」


「嫌だ。石占いなど必要ない」


肘掛に肘をつき、低い声でぼやく。


紫にも見えるきれいな黒髪を肩にながし。
着くずされた服から見える肌は、健康的でダークブルーの瞳と整った顔。

きっと、町を歩けば誰もが振り向いてしまうだろう。

だが今は、うっとうしそうに眉をひそめている。
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