年下彼女のご機嫌いかが??
『真下さんはいつも余裕っすよね』



いつものように眠くてかったるい朝。



直樹は感心したように、俺を見てつぶやく。



『そんなことねぇよ。俺だって、焦ったり、パニくることもあんだよ』



『そっかなぁ…いつも冷静っすよ、真下さんは。だから尊敬してんすから!』



いつもじゃねぇって。



俺だって、レイナのことになると、



余裕のかけらもなくなるからね。



惚れた女がたまたま高校生だったってだけなのに、



その現実が重くのしかかってきて、



迷いたくねぇのに、分からなくなったりさ。



ただ、好きなもん同士、幸せになりたいだけじゃん。



それでも、今のレイナにその道を選ばせていいのかよって、



そう思う俺もいて、



マジで今の俺には余裕なんて、ちっともねぇからな。
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