年下彼女のご機嫌いかが??
エイトの空っぽになった食器をあたしが、片付けようと手にした瞬間、



エイトの表情がまたパっと真顔になったように思えたら、



『…あのさぁ…俺、ガキだし…姉ちゃんになんにもしてやれねぇけど、何かあったら言えよ……話聞くことくらい出来るし、これでもいちよう、頼りになる弟のつもりだからさ』



と、あたしが手にした食器を自分で片付けながら、



エイトは小さな声でつぶやくように言った。



『…ありがとっ…頼りにしてるよ…』



『…今日だって、姉ちゃん最後の登校だっただろ……だからさ、絶対暗い顔して帰ってくると思ってたからよ。なんて言うか…すげぇ心配だったんだぜ…』



エイトはそう言うと、少し恥ずかしそうに下を向いた。



ん??……ってことは……もしかして、



だから今日は早くに帰って来てたの……?



『それって、そのために部活休んだとか……ってのはないよね?…なーんてねっ…そんなのありえないね…』



あたし何聞いてんだろ…。



『…ごちそう様!!俺、部屋行くわっ…』



エイトは何も答えようとはしないで、



そのまま自分の部屋へ戻ってしまった。
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