年下彼女のご機嫌いかが??
だけど、この時、俺はレイナの本当の心境を知らなかった。



『あのね……りゅう?』



レイナの後ろにいる人影にやっと気づき、レイナを見た。



誰だよっ…??誰か部屋にいるのか??



レイナがこの時、この状況で、いったいどんな気持ちで、



俺に笑顔を向け、明るく振る舞っていたのか……。



『誰かいんの??』



『………うん』



『はっ??誰??』



『………弟…のエイト…』



レイナの弟……ああ、エイト君か。



『そっか。なんか用事とか?』



そんな会話をしながら、なんでか知らねぇけど、嫌な予感がした。



理由とか理屈とか、そういんじゃなく、



目の前のレイナがエイト君のことを口にした時、



俺から視線を外し、唇をギュッと噛んでいたから。



こんな反応のレイナ、初めてだから……。
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