年下彼女のご機嫌いかが??
『もしもし…姉ちゃん…』



エイトから電話があったのは、その二日後のことだった。



『エイトっ??今どこにいるのっ??』



焦る気持ちを抑えながらも、あたしはついつい強い口調になってしまった。



『……知り合いの家…』



ポツリとつぶやくように答えるエイト。



『早く帰って来なさいよ!!パパもママも心配してるよ……』



『……あぁ…そうだろうなっ…悪りぃな、心配かけて…』



聞こえてくるのは、変わらないエイトの声。



その声に思わずホッとすると同時にあたしの張り詰めていた力が抜けていく。



『よかった……とにかく無事でよかった…帰って来てよ…待ってるんだから』



『……そのつもりだよ』



『今、パパとママ呼ぶから、ちょっと待っててよ』



リビングにいるパパとママ。



『呼ばなくていいよ…俺、姉ちゃんの声聞きたかっただけだから…。もう帰るからって、伝えておいて…』



エイトはそう言ったからと思ったら、



電話を切ってしまった。
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