年下彼女のご機嫌いかが??
『……宜しくお願いします…』



あたしの気持ちの全部が、



りゅうに伝わればいいのに。



それはとても難しくて、



器用じゃないあたしには無理だから、



あたしはそんなひと言の答えと、



りゅうの左手に自分からキスをした。



『結婚指輪は二人で選ぼうな……っ』



『うん……』



いつの間にか変わってた日付。



時計を見ながら、



『とりあえず帰るな。ゆっくり休めよ』



いつまでも繋いでいたい手を離すのは、



なんだか嫌だったけど、りゅうも仕事があるし、



帰って少しでも眠らなきゃね。



『りゅうも、お仕事頑張ってね』



あたしは自分にそう言い聞かせるようにして、



手を振り、りゅうの背中を見送った。

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