宝石色の幻想


白と黒の世界に新たな色が塗られていく。ああ、これが元の世界。いや、それ以上に鮮やかな絵の具で塗り返られていく。


眩しい。美しい。私だけの世界。なんと綺麗な幻想なのだろう。何故それは今まで身を潜めていたのだろう。

この胸の広大な敷地はこうして生まれ変わった。見事に生まれ変わることができた。



モノクロの中でひたすらに音を刻むメトロノーム。私の足枷となり、留めていた存在。大嫌い。この地に鳴り響いていた平坦な音色。


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