空 猫-ソラネコ-


「ちがう、ちがうよ!ぼくじゃないよ!!」


ぼくは必死にそう言った。
でも、ぼくの味方をしてくれるネコなんて一匹もいなかった。



『だまれ―!!』

『ドロボウ!!』



兄弟達は容赦なくぼくに殴りかかってきた。


痛い・・・、痛いよ。


どうして、ぼくはいつもこんな目にあうの?・・・。

お願い、誰か助けて!





「「やめなさい」」



お母さん・・・。


お母さんがそう言うと、兄弟達は大人しくなった。


「お母さん・・・」




“きっと、お母さんはぼくを助けてくれる”




ぼくはそう思ったんだ。



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