空 猫-ソラネコ-

「ぼくには分からないよ・・・。
シロは分かるの?」


ぼくには考えつかなくて、シロにそう聞いてみた。


「わたしも分からないの。
でもきっと、みんなそれぞれ答えは違うわ」


それぞれ違う?・・・。


「生きてたら、きっと見つけられるよね?」

ぼくは思わずシロにそう聞いた。

「ええ、きっと。
ソラにはソラの、わたしにはわたしの答えがあるはずよ」


ぼくの答え・・・。


「見つかるといいな。
ねぇシロ、ぼくの答えが見つかったら、シロに教えてもいい?」

ぼくがそう言ったら、シロは微笑んでくれた。

「ぜひ、教えて欲しいわ。
なら、わたしの答えが見つかったら、わたしはソラに教えるわね。

『約束』よ」


「うん!約束だよ」


これが、ぼくが初めて交わした約束。


「楽しみね」

その後、ぼくとシロはみんなが起きるまで、空を眺めてたんだ。




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