空 猫-ソラネコ-
――『出てけ』。
その言葉だけが、ぼくの頭の中をグルグル回った。
ぼくなんか居ない方がみんなは幸せなんだ・・・。
ぼくなんて、死んで消えちゃった方がいいんだ・・・。
痛いよ・・・。
どうして、こんなに痛いのかな。
胸の奥が痛い・・・。
なんで・・・、なんで涙は止まらないの?
僕はひたすら走った。
夢中になって走ってたら、石につまづいて転んだ。
見渡すと、知らない街の路地にきてた。
ぼくは、とりあえずゴミ箱にのかげに隠れた。
これから、どうしようかな・・・。
―――「どうしたの?」
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