愛の理解と知識



カイナの寮に進む二人


窓に目を向けると雨が…降っていた


ザァー.ザァー.ザァー


「あっ…雨」


「あのさ…イツキ…
おじいちゃんの前で御祖母様の話はしないでほしいんだ」


「なんで…」


「御祖母様…50年前の戦が原因で亡くなったから…」


「そんなもんか…」


「雨は…嫌い」


「なんでだよ」


「御祖母様が亡くなった日も
お母様が亡くなった日も雨だったから…」


「悪かったな」


「別に良いわよ」


ザァー.ザァー.ザァー


「さっ…着いたわよ」


「ありがとな」


「別に良いわ」


「雨は…好きだぜ」


「あんたはね」


パタン


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