あわい恋と約束
正門まで来ると、彼女が手を離し
『ここでいいよ』
恥ずかしそうだが嬉しそうな笑顔だ。
彼女はちょっと小走りに
30m先の信号まで走って
振り返っる。
俺は正門の前に立ち
彼女を見ていた、見送っていた。
彼女は俺がいるのを確認し
手を振っている。
彼女に夕陽が当たっり
朱く色付いている。
絵ではなく、写真に残したい。
そう思う。
俺は彼女に向かって手を挙げた。
彼女が見えなくなるまで
そこに立ち見送っる。
[学校にある日常の光景」では無い。
この出来事、今日の出来事が
彼女との始まりだった。