あわい恋と約束

木陰のベンチに座る。


「明日さぁ、まだ分からないけど、
午前中に電話するよ」


『うん、分かった』


今度は無理強いはしなかった。


『さっきは、ごめんね!
テンション上がっちゃって、
貴方の都合を考えなかった。』


彼女は笑顔で、そう言った。



遠くの空が雲で黒い。


遠雷が聞こえる。


黒い雲の固まりが近付いて来る。



辺りは涼しくなるも、
風が時折、強く吹く。



二人は立ち上がり、再び歩きだす。



『大丈夫かなぁ』

「まだ降らないと思うよ」


そう言ったが、完全に暗くなり、

稲光が音は後から聞こえる。


「まだ大丈夫!」





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