あわい恋と約束
更に15分
まだ止まない。
「大丈夫、寒く無い?」
『大丈夫、下着まで濡れたから
早く着替えたい』
更に10分
まだ止まない。
意を決し。
「行こうか」
その時、小降りに
爺さんが
〔お兄ちゃん、ホテルにスパが有るよ、
洗濯機と乾燥機も〕
この言葉に喜んだのは、彼女だった。
『ありがとう!』
〔爺さん、よく行くから、昨日も行ったよ〕
爺さんに再び礼を言い、
吾妻屋を出た。
小降りの中、二人は手を繋ぎ散歩道を、
散歩道をホテルへと歩いた。
約10分歩いた。
ようやく散歩道が終わった。