あわい恋と約束
虫は、姫が本当に好きなのだろうか
姫を甚振って
遊んでいる様にしか見えない。
「まだまだ凄いのあるからね」
虫はそう言いながら
姫を休憩場へ、そして飲み物を買いに
すると姫が
『ひとつで構いません』
姫と虫は、
ひとつの飲み物を二人で飲む。
虫にとっては夢の様な事であった。
姫より虫の顔が赤くなった、
陽に焼けた顔が赤くなった。
『ねえ虫君、今度はあれがいい』
姫は観覧車を指差し、
そう言った。
「姫が望むなら、たとえ火の中水のなか」
虫の偽りなき本心である。