あわい恋と約束

虫と姫は、再び観覧車に


観覧車の中は、
新田と石元の世界であった。



「大丈夫!」


『ぅん、ぁりがとぅ』


声が小さい。

俺は彼女の顔を覗き込む。


彼女の顔は真っ赤だった。


『誰にも、言わないでねっ』


「言わないよっ」

『ほんとにっ、絶対よっ』


顔を手で隠し、泣き出した。

俺は彼女の横に行き

「絶対言わない、約束する」


彼女を抱き寄せ、
彼女の顎に手をやり顔を上げさせた。


そして、Kissをした。

2,3分 Kissをした。


「将来、君と結婚したい」

なぜ今、こんな事を
言ったか分からない。




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