あわい恋と約束

彼女は俺の胸に顔埋め


『私も新田君と結婚したいと思ってる。

だけど、
他に好きな人ができ、
私を嫌になるかも』


「ならないよっ!」


『心配なの、怖いの』


「それは、俺も一緒だよ
他に好きな人が現れるんじゃないか
そんな事いつも頭に浮かぶよ」



「じゃあ、ここで約束するよ。」

彼女は顔を上げ俺を見る。

「俺は君と結婚する。

君がそれまでに好きな人ができたら
じゃまはしない。

30歳過ぎて君がひとりなら
君を捜しだし、プロポーズする。」



先の事など分からないのに
子供にしたら、大袈裟な約束である。




< 169 / 202 >

この作品をシェア

pagetop