あわい恋と約束
(おめでとう、新田先生)
秘書2号である。
(MITで研究室持てるらしいですよ。)
そう言って、秘書2号は
ドアをノックし開けた。
(学長、新田先生が、お越しです。)
〔おおっ、入りたまえ〕
私は学長室に入った。
〔挨拶はいい、こっちへ〕
私は挨拶どころか、頭も下げなかった。
〈学長っ、私から〉
〔そうかねっ、いや!
わしが、話そう。〕
〔新田君、実はねぇ、
アメリカかの提携大学から
物理の研究室者をひとり欲しいと
依頼が在ってね
教授と相談したら
君が適任だと言うんでね
私は大学の為反対したんだが〕
嘘つけっ、聞いてたよ!
口に出して言いたかった。