あわい恋と約束
必要な物はたいしてない。
トランクひとつで行けそうだ。
アメリカは中級以上のアパートに、
家具が付いている。
さて今日はなにをするかな。
携帯が鳴る。
知らない番号である。
ゼミ生が、よく番号を変えるので
アドレス帳以外でも
着信拒否はしていない。
電話に出る。
なんと、秘書1号だ。
「なんでしょう!」
〈飛行機を17日で予約したのですが、
先方が、打ち合わせ等が必要なので
10日までに来て頂きたいと〉
「えっ!」
〈真に申し訳無いのですが
学長が承諾しまして、
4日に成りました。
4日 朝 9時に国際線ロビーで〉
私は無言で電話を切った。