あわい恋と約束
彼女の ゛こらっ!゛で
思い出した。
彼女の母親は
中学に入る前に
亡くなっていた。
私は、その事を知っていた。
彼女に聞いて、知っていた。
また彼女は、私の母親と
仲が良かった。
男の子しかいなかった
私の母は、娘が欲しかったらしく
彼女を娘の様に思っていた。
なぜ、彼女が私の家に
何回も来たのか
私の母と仲が良かったのか
それは、母が着付け教室を開いていた。
つまり彼女は
母の生徒であった。
だけど、彼女と私の仲は
着付け教室にくる前からである。
しかし、それは中学3年の
1年間だけであった。
『お母様、元気?』
「言ったろ!しぶといって」
『こらっ!』