あわい恋と約束

映画が終わり
館内が明るくなる

勢いよく、席を立つ


後ろの席から
『あっ』と、声が上がる。


私は、その声に振り向く


すごく懐かしい気がする

声の主は、彼女だ
さっきの女性。


彼女は口を隠す様に
口元に手をあてている。


この雰囲気、光景で
思い出す、彼女の事を


彼女が先に
『ひょっとして、新田君?』

「石元さん?」




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