あわい恋と約束

私は玄関先で、彼女を見ている。


タクシーに乗った
本当に忙しいんだ。
タクシーに乗るなんて。


家の中に入る。

コーヒーを入れ、一口飲む。


テーブルにメモが

うん? なになに?

〈プレゼントしてくれた旅行に
これから行きます。
母より。〉


忘れてた、喜寿の祝いに
グアム10間

今日からだ


あっ、彼女に・・・

電話番号が分からない。


まだはっきりしない頭を回転

何回も電話した!?

相手番号メモリー機能は

ある、ある
朝9時から同じ番号が6件


市外局番が違う?

会社かぁ

彼女の電話番号判らない

あっ!さっき日曜の件、
断ればよかった。


まだ頭は寝てる。




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