あわい恋と約束
出口に向かう人の中
二人は、その場に
暫く留まる。
「久しぶり、元気」
『元気よ、新田君は』
少し、ぎこちない
なにせ、33年ぶりの再会
お互いに、信じられない
様子である。
私は、彼女の顔見て
昔と変わらないと、感じていた。
私は彼女に
「ねえ!これから、何か用事ある?」
考えもせず、口から出た
言葉に、自分で驚く。
彼女は嫌がらず
『何もないよ、どうして?』
どうしてと言われても、
自分が、自分に
どうしてである。
すると彼女から
『お昼、食べた、まだ?』