あわい恋と約束
どこへ何しに行くか、
なかなか考え付かなかったが、
昨日の夜に見付けた。
『ねぇ どこ行くの』
「美術館、見たい物というか、
見てみたい展示なんだ」
『なに?』
教えるか教えないか迷う。
「古代のガラス展」
『へぇー、ペルシャとか』
「知ってるの?」
『そういう展示がある事は知らないよ』
彼女の顔を見るが、
本当に知らない様にみえる。
この展示、彼女が気にいるかどうか、
考えていなかった。
だけど、見れば気にいるはず。
直ぐに ペルシャが出て来たのだから。
左腕に彼女の胸を感じながら、
美術館へ。