戦場に、一輪の花が咲いた
ウェンディがいなくなったこともあり、ライルも街を散策することにした。



…それにしても、この賑やかで平和な国が俺達と戦っているなんて、信じられない。



ライルは笑顔で包まれたこの街を羨ましくも憎しみを覚えた。



この連中は、俺達が死に物狂いで戦っているのを知らない。



ズボンの下に隠し持っている手榴弾を爆発させたいくらいにライルは苛立っていた。



そんなライルはいつしか街の外れにやって来ていた。



目の前には白い建物。



「教会、か。」



何となく吸い寄せられるようにライルは扉を開いた。
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