戦場に、一輪の花が咲いた
ライルにとって、リリーが衝撃的だった事実は当たり前で、改めてカルチャーショックを感じた。



「お前は…親を殺した奴を恨んでいないのか?」



ライルはリリーにそう尋ねずにはいられなかった。



リリーはその質問にキョトンとしたのち、ふんわりと微笑んだ。



「恨むなら、この国を恨む。だって攻めてるのはこの国だから。彼らは悪くない。


それにね、憎しみは憎しみしか生まないんだよ?」



その言葉を聞いた瞬間、ライルの心の中に温かい血が流れた。



憎しみは、憎しみしか生まない…か。
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