戦場に、一輪の花が咲いた
黒く、威圧するようなその軍服に刺々しい光を放つ軍人の証のバッジ型エンブレム。



帽子を被り、顔を隠せば街の人々もさっきの少年達だとは全く気付かず。



道は自然にライルやウェンディを司令部まで導いた。



「ライル、この国では軍人が歩くのも珍しいのか?」



「そうみたいだな。」



二人は小声で会話しながら歩いて行く。



ライルやウェンディを見る群衆の中に、リリーを見つけた。



深く帽子を被ったライル。



気付かれてない自信はあったが、何故だかドキリと心臓が鳴った。
< 30 / 53 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop